Group:=terra 未分類
Title:=スピードの時代
From :=C:\My Documents\TXT\スピー
Create:=00/09/15 14:23
Udate :=00/09/15 16:53
ユニシスニュース 1999.7 №460
スピードの時代
●スピーディな行動連鎖が企業や経済を変える。
ごく単純に言えば、[経済や経営におけるスピード]とは、「来たメールには判断を下して、すぐに返事を書く」「来た情報には、直ちに判断をいれ、レスポンスする」ということだと思う。
●双方向性とコンピュータ・リテラシが命題
日本はどうか。鋼かなシステムを入れても、「俺はパソコンが嫌いだ」「書類はまだ紙でほしい」といった方々が一杯いる。仕事の流れが整理されるどころか、紙とデジタル情報が入り交じり、情報の流れが幾重にも複雑化している。だから、日本のIT投資は生産性を上げるどころか、まだ引き下げている。
ポイントは、「双方向性」と「全体のレベル」にあると思う。目覚しいIT技術の進歩とそれから生まれた機器は、システム全体のコストを引き下げて、90年代のなかばまでは想像もできなかった「双方向性」なメール、情報、注文の授受を可能にした。アメリカを中心とした動きだが、世界各国で、本、パソコン、自動車など等、多くのものがネット販売に移りつつある。そしてもうすぐ音楽もネット配信される。リアルタイムでの「双方向通信」がこれらを可能にした。「双方向の情報授受」は経営判断の連鎖のスピードを上げざるを得ない。こうした中で、経営のラダーの見直しも始まった。
2番目のポイントは、コンピュータ・リテラシ(IT機器利用能力)における「全体のレベル」である。ツールとしてのIT機器とそのネットワークがワークするためには、そのネットワークにぶら下がっている構成員が機器とそれが備えもつ能力を一定のレベル以上で使えるようになる必要がある。突出したオタクが複数いてもだめ。なぜなら、経営判断は各レベルで下され、伝達される性格のものだが、そのリンクがどこかで切れたらネットワークを張っている意味そのものが著しく低下するからである。
●今こそIT操作能力で「戦える体制」を
アメリカでは、「生産性パラドックス」という議論が一時盛んであった。90年代の前半から、97年くらいにかけての話だ。IT投資をしても、生産性は上がらなかったのである。ところが、ここ数年でアメリカの生産性は大幅に上昇してきた。今年の第一四半期は昨年の最終四半期に較べ4%もの上昇である。「それはもっぱら技術革新の成果」(グリーンスパンFBR議長)なのだが、筆者はもっと重要なのは、アメリカ人のPCやネットワークに対する習熟度が全体的に一定水準を超えたからだと思っている。日本はIT投資の水準は決して低くはないが、従業員、国民の習熟度が低い。高い性能の機器が、能力を発揮できないまま眠っているのである。残念ながら、生産性は低い。
■その意味では、リテラシの向上をその目的とする、ASDの業務は広く、ホワイトカラー全体の能力向上、われわれの時代の到来を招き寄せるものだ…(^。^ゞなんちゃって。