Group:=terra 未分類
Title:=全員平等とするとかえって外部の人間を疎外するようになる。
From :=C:\My Documents\TXT\ローマ
Create:=00/07/23 11:51
Udate :=00/07/23 13:55
全員平等とすると帰って外部の人間を疎外するようになる。
階級制を認め、その階級の流動性を認めるほうが外部人材の利用には有効。
社会の構成員ならば全員平等、とするとかえって、外部の人々を疎外するよ
うになる。新たに入ってきた人に対し、すぐにも既存の人同様の権利を認める
わけには行かないからである。認めようものなら、既存の人々から反撥が起こ
る。
現代でも問題になっているプア-・ホワイトの人種差別感情を思い起こすだけで、
この問題の深刻さは理解できよう。
それが古代ローマのように、社会の階級性を認め、ただし階級間の流動性を
認めるならば、外部の人々の流入を拒絶する理由はなくなる。実力を示せない
人にはまず、下層に入ってもらい、その後の上昇はその人次第、というわけだ。
一方、実力を示せる人に対しては、その実力にふさわしい階級への参入を直ち
に認める。
民主制を守るために全員平等を貫くしかなかったギリシャの都市国家アテネ
が、以外にも、他のポリス出身者や奴隷に対して閉鎖社会であったという史
実。そして、共和制時代には元老院主導という形での寡頭制、帝政時代に入
ると君主制に変わるローマのほうが、各段に開放社会であったという史実は、
現代でも一向に値すると確信する。
古代ローマは、あの時代の限界が許す限りという条件付にしろ、、機会均等を
実現した社会なのである。