Group:=terra 建築
Title:=●素材の市場価値と環境コスト
From :=WorkPad 版 Palm Desktop
Create:=00/08/26 10:08
Udate :=00/08/26 10:08
●素材の市場価値と環境コスト
AICA EYES VOL31 1999SUMMER
素材の物質集約度(MI=Material Intensity)について、シュミット・ブレークの考え方を紹介しておこう。素材を1t生産するためには各種材料、電力、水、空気などが必要となり、これにはすでに紹介した隠れたフローも加えなければならない。
各種の素材についてのMIは、表のように、ドイツのヴッパタール研究所のグループにより、詳細な評価が行われ公表されている。
たとえば、バージンの銅については、無機材料のMIは銅1tあたり500t、水は260t、空気2t、電力3000kWhである。すなわちバージンの銅1tの生産にはこれだけの資源が必要なのである。
言い換えれば、銅1tは、これだけのエコロジカルリュックサック(環境コスト)を背負っていることになる。
各種素材のMI(無機材料分)と市場価格の比を調べると、銅は0.154、砂0.1、金0.024、ニッケル0.0126、電気炉鋼0.0054となる。この値が大きければ大きいほど、市場価格よりMIが大きいことになり、市場価格が環境コスト(又はエコロジカルリュックサック)を反映していなないことを示す。